妻の勇姿に惚れ直した!夫目線の立ち合い出産レポ。壮絶な初産編。

前編の続きです。

地獄の始まり編。

どもども! さぅです。5月24日に息子が生まれました。コロナで最後までどうなるか冷や冷やだったけど、運よく立ち合い出産もできました。つまりそういうことです。 [kjk_balloon id=[…]

 

前編の出産レポのあらすじ。

予定日から10日遅れで陣痛が始まった。

分娩処置室で出産前最後の雑談をする僕たち。

痛みの波の間隔も短くなり、本格的な痛みが妻を襲う。

 

院長先生の内診。子宮口3cm。

 

朝9時前。スタスタと院長先生が登場なさった。

 

じゃ、内診しますんで。
旦那さんは外で待っててね~。

 

分娩処置室を出ると遠くの方で人の気配がして「あぁ。もう診察が始まる時間なんだ。」とそんなことをぼんやり思う。

 

ふぅーーー。少し座って休憩、休憩・・・。

ところが3分もしないうちに内診は終了。早ッ!

 

子宮口は3cm開いてました。生まれますよ。
これから明日使う予定だった陣痛促進剤を使いますね。
さぅ
分かりました。お願いします。

 

なんだ結局促進剤使うのか・・・。

使用すると痛くなることがあるってどこかで聞いたから、できれば打ってほしくなかったけどプロの判断を信じるしかない。

部屋に戻ると妻が遠い目でつぶやいた。

 

まださんせんち・・・。

 

刺さらない注射。

陣痛開始から9時間半。

着いてまだ2時間なのにすでに半日はここにいる気がする・・・時空、歪んでない?

 

それでは陣痛促進剤の前に点滴しますね~。
ちょっとチクっとしますよ~。

 

左腕はうまく針が入らなくて右腕に注射。

そして注射を打っている間にも容赦なく陣痛は押し寄せてきます。

 

あッつッッ・・! っつ~~!
つよ、強くッ
さぅ
アイ・サー!

 

妻の汗が止まらない。

痛みで机のポカリスエットにも手を伸ばせない。すかさず痛みの合間、合間にポカリスエットを手渡す。

うちわであおいだり汗拭きシートで顔や背中を拭く任務にあたる。

こんなに頑張ってくれているのに、こんなことしかしてやれないとか無力すぎる・・・。

 

気持ちいいかも。ありがと。

 

妻のつぶやきに救われた気持ちになる。

 

・・ん?!??!??

ちょちょちょちょっと待って。

 

さぅ
・・右腕なんかヤバくない?

 

め、めちゃくちゃ腫れてるぅぅうぅうぅぅぅう!!!

 

緊急事態! 緊急事態!

ナースコールを押すとすぐさま助産師さんが飛んできました。

そして腕を見せると即座に謝られました。どうやら先ほどの注射が原因らしい。

 

うわ~。ごめんね~。めちゃくちゃ腫れてるね~。
やり直すね~。痛いよね~。痛いに決まってるよね。私だったら絶対痛いもん。ごめんね~。
や、陣痛と比べたら注射なんて・・・好きにしてください。

 

僕の妻がオトコマエすぎる件。

とりあえずやり直してもらえるなら一安心か。

 

ーーーと思ったら大間違いだった。

 

なんとこのあと7回も注射に失敗するのだった。

血管が蛇行しているらしく3人の助産師さんがかわるがわる挑戦したもののうまくいかず。み、見てるこっちまで痛いんですけどー!

 

最後、主任さんの登場でなんとか成功。

絶望でしかなかった注射タイムをなんとか乗り切れました。

嗚呼。神様、仏様、主任様・・・。

 

子宮口8㎝。痛みの深化。

そんなこんなで1時間近く経過。

陣痛はさらに深くなり、妻の息遣いはもはや徒競走したあとのそれ。

僕の手を握る力もどんどん強くなってきます。

ど、どこにそんな力が・・・!

 

す、すいません。さっきからい、痛みの、たびに漏れてる感覚・・・あって・・・はぁ。破水かもしれ・・・です。
どれどれ~見てみますね~。
・・・8cm開いてますね!
せっかく注射したけど促進剤なしでいけるかもしれない!
な、なしでいいならなしでいいです。

 

どうやら陣痛促進剤なしで進むようだぞ!

 

子宮口全開大。

助産師さんが一同に集結し、ここから一気にお産ムードに一変!

助産師さんたちも手術着にドレスアップ。

なのに僕の装備は市販のマスクのみ。ええんか。

 

奥さんそろそろ赤ちゃん出したくなってきますけど、今出すと股裂けちゃうんで。
旦那さんはテニスボールでお尻グリグリしてあげてください。
痛ぁい~痛ぁい〜痛い痛い痛いいいぃぃぃぃぃ。
うんうん。痛いよねぇ~。
でもいきんじゃダメだよ~。

 

妻と助産師さんの温度差ありすぎて風邪引くわ。

や、切羽詰まったような緊迫した空気よりかは「いつも通り感」あった方が安心できますけどね?

 

指示通り肛門付近にテニスボールを押し込む。

息子よ。しばし待て。男はガマンや。

 

破水は突然に。

分娩台が足をおっぴろげる形にトランスフォーム。

いよいよだぞ!!!

 

 

んー、子宮口全開ですね~
足はここ! 手はここ! レバーを掴んでっ!
さぁ、リキんでいこうか。
はっ、はいぃ!
うぅ・・・うぅうぅぅううぅぅうぅうぅううぅうう。
さぅ
わっ!?? なんだ!??

 

突如、腕に水がかかったような感覚があり看護師さんに伝えながら「破水って無色透明なんだ~。」なんてどうでもいいことを思う。

 

破水キタね。
よーし。これで赤ちゃんの通り道もヌルヌルになったよ~。
奥さん、ちゃんと進んでますからね〜! 頑張って。
んはっ・・・はい!

 

そろそろかー。そろそろなのかーー!?!??

 

最後の力を振り絞って!

とうとう妻は「痛い」とすら言えなくなってきた。

今まで聞いたことがない妻の声に胸がキュッとなる。

 

じゃ、赤ちゃんが苦しくないように酸素つけますからね~。
はい、いきんでいこう!
ダメ、だ。ま、来そ・・・ッ。
おへそ見て! 目に力入りすぎ! ほら目を開けて!
フーーッ。フーーーッ。
フーーーーーーーッツって吐いて。最後に「ンッ」ってして!
ンッ!??
ンッって何!??

 

たった数十秒。それがとんでもなく長い。

いつの間にか妻は下半身すっぽんぽんで、タオルが1枚かけられているだけの姿になっていた。

全然隠せてないけどいいのか!??

いや今やそんなことどうでもいいけど!!!

 

助産師さんに体勢をまっすぐにするよう言われるが、その体勢が痛むらしくどうしてもできない妻。

「できません!」「できない!」と何度も何度も泣き叫びながら妻がベットの上で暴れまわる。

 

ほら、股を! 開くっ!
開かないと赤ちゃんが出てこれないでしょっ!
○×▶?※#■◎▽>$Σ~!!!

 

言葉にならない悲鳴が上がる。

 

旦那さんも協力してもらえる?
はい、奥さんの右足を持ってて! ゼッタイ閉じないようにホールド! いい???
さぅ
は、はい!

 

看護師さんとの連携プレイで強制的に足を開くと、断末魔のような叫びが背中に突き刺さる。

すまんな、妻よ。息子のためだ。許せ。

押さえているうちに右手にベットリ血が付く。あぁ。こんなに出血してる。

 

お母さん、私の言葉を聞いて!
冷静になって! 冷静にならないでどうするの!(鬼畜)
できる! できるから!
ハイ! 吸ってぇーーー吐いてぇーーー!!!
・・・・ッ!!!
いいね今の! 今のよかった!
上手だよ~その調子! もう1回いってみよーー!
フーーーーーーッ。
フーーーーーーーーーッ!

 

妻31歳。褒められると伸びる系女子。

ゆっくり着実に「いきみ」をマスターしていく。

 

しかし状況はなかなか変わりませんでした。

 

さーて、今どんな感じ? 陣痛促進剤入れてるんでしょ?
いえ、なしで来てます!
そ? それにしては早いね。

 

おじいちゃん先生、颯爽登場。

 

せ、先生ぃ! お願いしますッ!

どうか早く妻を! 助けてやってください!

 

 

ーーーてくてくてくてくてく。

 

おじいちゃん先生が僕たちの前を横切る。

 

よっこらせっと。(ソファーに座る。)
さぅ
へ?????

 

「おじいちゃんせんせいは
じっとこちらのようすをうかがっている。」

 

って。

 

ただソファで見てるだけかぁあぁおんどれぇぇえぇえぇえええーーーーッ!!!(殺意)

 

もしかして:会陰切開。

痛みの波に合わせて必死の形相でいきむ妻。

しかしいきんでもいきんでも息子は出てこない。

 

おじいちゃん先生と助産師さんが隅でしている会話が聞こえてくる。

 

んー、もう何回かいきんでダメだったら切っちゃおうか。
いや、出てきそうですよ~。
じゃあとりあえず準備だけ。

 

ヒェッ・・・。

も、もしや切るのか・・・? あ、アソコをじょきんと切るのか・・・?(ごくり。)

でも息子も出てきそうな気配がある。

切るのが先か。息子が出てくるのが先か・・・。

 

ほら! 頑張って! もう頭出てきてるよ!
・・・や、やっとッ!!!

 

目を向けると髪の毛が見えた!

す、すごい。本当にもうすぐ出てきそう!

つーか頭デけぇなオイ!!!

こ、こんなの出すの? というか・・出るの?

鼻からスイカって喩えも大げさじゃねぇな・・・!

 

助産師さんは必死に息子の頭を掴んで引っ張り出そうと、ぐぃぃぃぃぃぃぃぃぃーーって手で穴を広げていました。

(見てるだけで)痛い痛い痛いっ!!!

今、令和ぞ? 文明の利器はないのか!

 

瞬間、心、重ねて。

さらに数ストロークいきみ続け、出やすくするために導尿カテーテルで尿が抜かれました。

尿で赤ちゃん出てこれないとかさーーー。

なぜ人類はもっと出産が楽になるように進化しなかったんや!

 

ここに来ておじいちゃん先生、動く。

助産師さんとバトンタッチをして、テキパキと指示を飛ばし始めました。

・・・そうか! 座っていたのは「ちからをためている」状態だったのか!

 

はい、もうすぐゴールだからね~。頑張っていきましょうね。
止めて! そのまま! もっと! もっといきんで!!
そう! 繰り返して! 今!!!
その調子! いいよー! はい真っ直ぐ!
さぅ
見えてきた! 生まれる! 生まれるよ!!!

 

おじいちゃん先生の脇に助産師さんふたり。

さらにもうひとりの助産師さんも生まれた直後の子どもを検査する機械を準備し始めました。

来るぞ、来るぞこれ!

 

その場にいる全員から声援を受け、妻が最後の力を振り絞る。

 

 

・・・う゛うう゛う゛う゛う゛あぁあ゛あ゛ぁあ゛ぁあ゛あぁあ゛!!!!

 

 

 

 

 

 

 

ホギャ、ホギャア。

 

12時8分。息子の姿が見えました。

 

気がつくと震えていた。

ねぇ、知ってた?

人って本気で感動すると体が震えるんだぜ・・・?

 

やった・・・。生まれた、本当に生まれたねっ!
ちゃんと産めたぁ。泣いてるよぅ・・・。
さぅ
ありがとう。本当にありがとう・・・!

 

陣痛開始から12時間15分。安産だった。

 

息子は血を拭いてもらったり、健康状態を見てもらったり忙しい。

ずっと首にかけていたカメラで息子を激写。

 

 

ははっ、すでに可愛いや。(親バカ発症)

 

はじめての家族写真。

そして一息つく間もなく後産が始まりました。

 

じゃあちょっと裂けちゃてるので縫いますからね~。
お願いしmいたたたたたたた。痛いです。痛いいいぃぃぃぃ。

 

そうだった。産んだら終わりじゃないんだった!

慌てて妻の隣に駆け寄る。

 

妻の苦悶の表情に「これ本当に麻酔してます?」と言いたくなる。

そりゃあ、うん。痛いよな・・・。

チ●コ縫われてるようなもんだもんな・・・。僕だったら絶対正気を保てない。

 

妻を見守っている間に息子の身長・体重がはかられていました。

 

  •  51㎝
  •  3452g

 

予定日から10日目なだけあって大きめかな?

 

そして僕と妻のもとに息子がやって来ました。

あぁ。ちっこいなぁ。赤ちゃんってこんなに肌が赤いんだぁ。そして可愛い。(5分ぶり2回目)

 

あ、目あけてるぅ。かわいいー・・・。
お父さん似ですねぇ。名前、もう決まってるんですか?
・・・決まりでいいよね?
さぅ
そうだね。長男です。
長男君。カッコいいねぇ~。
じゃあ長男君と一緒に家族写真撮りますか!

 

はじめての家族写真を撮ってもらいました。

長男をはじめて抱っこしたのは妻。

 

 

お。こっち見てくれてる? うれしい。

 

こうして僕たち家族に長男が加わりました。

幸せっていったいなんなのか。昨日よりほんの少しだけ理解できた気がします。

 

まとめます。

 

と、いうわけで夫目線の立ち合い出産レポでした。

 

出産は十人十色。

里帰り、仕事、今はコロナもあって立ち合いたくてもできない人もいると思います。

そういう意味で立ち合い出産を選べただけでも僕たちは幸運でした。

出産中には当然出血するような場面もあるし、向かない人もいると思います。

でも少なくとも僕は立ち合えてよかったです。心からそう思いました。

 

出産に立ち合うと妻が女に見れなくなる。

そう言う人もいるし、妻もそこは若干気にしていたようですが、むしろ僕は妻の勇姿に感動したし惚れ直したまであります。

とにかく格好よかった。うちの妻、最高。

 

自分もこうやって生まれてきたのかと思うと親にも感謝しかないですね。

 

確かに立ち合っても妻の手を握ったり腰をさすることくらいしかできなくて無力です。

でも。それでいいみたいです。

出産を終えたあと妻は「そばにいてくれてよかった。」と言ってくれました。

その瞬間、隣にいられて一緒に乗り越えることができてよかったなって思いました。

きっと共に出産を乗り越えたことは、この先ずっと僕たちを支えてくれる。

そんな気がしてます。

 

最後に。

長男誕生を報告したらたくさん祝福してもらえました。

僕たちは幸せ者です。ありがとうございます。

 

さぅ
これからは3人家族になった僕たちをよろしくお願いします。

 

 

それではまたっ! See You Again!

 

妊娠中の家づくりについてもまとめてます。

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